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ハードルをすごく低くして書いていこう

【ポエムと】闇に飲まれるな【宣伝】

この記事はDark - Developers at Real Kommunity Advent Calendar 2015の15日目です。

Classic ASPの残念な話をネタで書こうと思っていたんですが、書いていたらあまりにつらくなってしまって無理だったので替わりのポエムです。

特に酔って書いたわけではないので、逆にちゃんとポエムできていないかもしれませんが、ご容赦下さい。(文章が長くてわかりにくいのはデフォルトです)

このコミュニティのターゲット、「(だいたい)新卒」な皆様の中には、きっとそろそろ自分がエンジニアと言う職種の暗闇の部分に片足を踏み入れているように感じている方がいるのではないかと思います。

そんな人に向けてのお話です。

読んでも得しなそうな方

  • 仕事が楽しい方 (→ 意味もなく暗い気持ちになるかもしれません)
  • エンジニアとしての自分の成長について常に危機感をもって行動している方 (→ 気分を害するかも知れません)
  • 死にたいほどつらい方 (→ 病院へ)

ソフトウェアエンジニアは、生きながらにして死んでしまうことがあるように思います。

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本当に命を削って仕事をされている方には申し訳のないことですが、ここで言っているのは、

それなりの健康を維持できる環境で働いている中でも以下の様な状態に陥って、エンジニアとしてゆっくりと死んでいくという話です。

  • 開発することが楽しくなくなる
  • 仕事上の問題解決はソツなくできるので今のままで別にいいような気がする
  • 組織運用上の問題は無視するか、技術で力ずくの解決をしようとする

誰しも疲労が蓄積すると好きなことも疎かになってしまうものですが、ゆっくり死んでいくタイプのエンジニアはたまにはちゃんとゆっくりできるのが普通なので、問題はむしろ別のところにあるように思います。

より良い仕事の成果を自然に目指していけるという希望を失うこと

多くのエンジニアは、開発の仕事さえ与えておけばずっと生きている虫のような生きものとは違うので、エンジニアを目指した時の気持ちを再確認する機会が目減りしてしまったとき、誇りを失い、自分がエンジニアとしてできることが何なのか忘れてしまうものです。

  • 古代遺産を大人の事情で守らなければならない
  • 政治的な理由で選択できる技術が限られる
  • 実現する価値が会社のビジョンと関係ない

説明はしませんが、きっとここまで読み進められた人には分かってもらえるでしょう。

それまで自分のプライドをかけて選んできた技術、方法、名前、そして何に貢献するのか ということ。

こういった気持ちを奪われたエンジニアは、日を追う毎に受け身がちになり、開発する機械のような振舞いで身を守るようになります。


外に目を向ける

ずっと前から何度も言われてきたことですが、会社や仕事の範囲にとどまらず、外に目を向けて客観的に自分の置かれている状況を見つめること。

僕自身、何となく静かに死んでいきそうになっていた頃、@moschanと@arataに運良く誘ってもらうような形でDarkに関わるようになって、イベントを開催して、

この世にはこんな恵まれた環境でエンジニアをやっている人がいるのか、とか、技術を好きな人がこんなに集まってくれるのか、という嬉しい気持ちがあったりした一方で、

自分を取り巻く環境を変えるのは勿論ですが、その後自分の状況とどう向き合っていくべきか、意外とすぐに答えが出るものではありませんでした。


老害について

こういった文脈でよく話題に上がる老害という単語があります。

僕自身はあまり好んで使う言葉ではないですが、一方ソフトウェア開発の世界に限らず、どんな業界・ドメインでもかなり普遍的に見い出される概念のように思います。

この言葉はだいたいいつも様々な負の感情と結びつくのでなかなか捉えづらいものがありますが、共通して彼らに見られるのは、

自分が今まで作り上げ、継続してきたやり方に誇りを持っている

という特徴です。

これは、ゆっくり死んでいく系エンジニアから見るとげに羨ましいことです。

彼らは事実として、上で書いたような僕らの苦しみに関与してはいますが、実はある意味、僕らが渇望する幸せなエンジニアの一つの形を体現しています(いました)。

彼らはちょうど技術者として幸せな時間を過ごせるタイミングをつかんで一時代を築いた結果なのだと思いますが、

重要なのは一時代を築いたことではなく(申し訳ないですが)、

一時代を築くにあたって、誇りを持ってエンジニアリングに対峙し、またその誇りを継承してきた彼らの姿勢にあります。

これはある意味で、エンジニアとしての一つの理想像とも言えないでしょうか。

もし彼らと同じ組織に所属し、同じビジョンを目指しているのならば、彼らが本当はどんな価値観をなぜ大切にしているのかよく知り、どのような視点で会社の目指すものを見つめており、僕らとの間の溝が一体何なのか理解すべきです。

その上で

組織を理解して変えていくためには、どの程度の時間と労力が必要でしょうか。

自分にそれを支払うことはできるのか。他にこの作業を行うべき人は、今何をしているでしょうか。

僕らと彼らの問題がクリアになって解決した時、その先に僕らの目指すものはあるでしょうか。 彼らの視点は尊重するに値するものだったでしょうか。

それらは、本当に僕らの問題として取り組むべきことなのでしょうか。


誘い

@arataが最近言っているとおりDarkは雑なコミュニティですが、雑だからこそ誰にでも入り込める余地があるし(不審者のご入場はお断りしております)、色々な状況や考えの異なる人たちが集まれる場所になっているように思います。

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ぜひDarkのイベントに足を運んでみてください。

いろいろな人の話を聞いて、他のひとが目指す価値と自分の目指す価値、他のひとの環境と自分の環境について比較してみてください。

別々の誇りをもった二人がぶつかれば、トシに関わらずきっとそこにROUGAIが生まれます。

今の自分の闇は許容すべきなのか、

あるいは闇を受け容れるとして、状況を打開するためのコストをかけるべきなのか、

自分は将来、いったいどんなROUGAIになりたいのか、

一緒に考えていきましょう。

こんなアドベントカレンダーを書いても(きっと)平気なコミュニティですので、気軽に遊びにきて下さい。


運営のくせに恩恵を受けてばっかりで闇の話しかしないし、なんかちゃんとエンジニアとして活躍していてコミュニティの話題を作ってくれている人たちには申し訳なさが結構あるんですが、

やっぱり今沈んでいるたくさんのエンジニアに、道をとりもどすきっかけをつかんで欲しくて、このコミュニティはそういう場としてあり続けられるんじゃないかと思っているのです。

まとめ

  • 闇に飲まれているエンジニアの皆様、Darkへ参加しませんか?(たのしいよ!)
  • 闇から抜け出した先で得られるものと、闇に立ち向かって得られるものを天秤にかけよう
  • という自戒混じりの宣伝

老害を理解する云々はだいたいこちらの受け売りなので少しでもピンときた人は見てみると良いと思います。

明日はきっと光の話題です!乞うご期待!